海外FX業者といいますとなんといっても入金ボーナスがもらえるといったことが大きな特徴のように思われますが、実際には欧州圏でもこうしたインセンティブが禁止されるようになってきており、入金ボーナスを提供する業者は意外に限られるようになっているのです。そんななかでも頑なに入金ボーナスを提供し続けてくるのがXMですが、同じ入金ボーナスを提供しているFBSと比べますと、その中身はかなり異なるものになりXMに慣れていてFBSのボーナスプログラムを利用しますと驚くべき違いに遭遇することもあるのです。未入金ボーナスというのは、口座開設するだけでもらえるクレジットボーナスですから、各社の方針によって中身が違うのはわかるのですが、入金に応じて提供されるクレジットボーナスでもその利用条件はかなり異なるものになっているのです。今回はそんなボーナスを提供する2社の違いについてまとめてみることにします。

XMの入金ボーナスは上限5000ドルで入金額の20%

XMの場合通常はマイクロ、スタンダードといった入金ボーナスが支給される口座には5000ドル(50万円相当)を上限とする20%のクレジットボーナスが自動的に支給されることになっています。たまに500ドル程度を上限とする100%ボーナスの支給もありますが、こうした入金ボーナスは何も言わなくても自動的に入金時にクレジットとして支給され、入金した自己資金にプラスして証拠金として利用が可能です。このボーナスは全額出金してしまいますとすべて失われますし、一部出金すれば証拠金に対する出金額の割合でボーナスも減額されることになります。

ただ、XMの場合は損失で証拠金を失ってもボーナスだけでも取引ができるのが特徴で、現金化はできないもののつねに証拠金の一部としてクレジットボーナスを活用できるのが大きな特徴といえます。またポイントプログラムもいつでもボーナスに交換ができますので、極端な話現金の資金をすべて失ってもボーナスプログラムだけを利用して復活をはかることができるようになっているのです。

FBSは100%入金プログラムを実施

入金ボーナスが多額であるという点で非常に注目されるのがFBSです。この業者の場合、ボーナス支給額の上限は2万ドル(200万相当)で総額もかなり大きく、100%ボーナスですから10万円入金すれば10万円がクレジットボーナスとして支給され、だれが見ても利用価値の高い支給額となっていることは間違いありません。

しかしこのボーナスプログラムも実際に利用してみますと、結構違和感を感じることになります。まず事前に申請しないで入金だけしますとボーナスが口座に反映されないという煩雑さがあります。XMを使い慣れていますと、自動付与は当たり前だと勘違いしてしまいますので、まず先に入金してしまいボーナスが反映されていなことに疑問をもってサポートデスクに問い合わせてはじめてその事実がわかるわけで、結構がっかりさせられるものです。

また、100%ボーナスを支給されると1000倍のレバレッジ口座でも自動的にレバが500倍に減少する仕組みになっており、取引可能証拠金が2倍になってもポジションの証拠金も倍になるので正直なところあまり意味がないという印象を受けることになります。

さらにボーナスは必要ロット数の取引をすれば出金が可能になるというインセンティブがついていますが、その必要ロット数はボーナス金額数÷3ですから100ドル、1万円入金した場合に33ロット、330万通貨ペア売買しないと出金できませんから現実にボーナスを出金することはほとんど不可能であることがわかります。

利用してみて決定的な違いを感じるのは自ら入金した証拠金を大きく減らしたときに突然やってくることになります。証拠金が三分の一に減少しますとそもそも付与されたはずのボーナス自体が全額消滅してしまうという驚くべき状況に陥ってしまうのです。たとえば100ドル入金して何等かの事情で33ドル以下に証拠金が減りますとその時点でいきなりボーナスも消えてなくなるのです。

したがって、XMならばまだ133ドルあると思っていた証拠金はFBSではいきなり200ドルから33ドルに減少してしまいます。

こうした規定は確かにプロモーション条件の詳細に小さく書かれてはいますが、積極的には告知がされておらず、ボーナス支給でレバレッジが勝手に下がる件と同様に使ってみてはじめてわかることとなっている点が非常に気になります。

入金ボーナスよりキャッシュバック口座のほうが結果的に便利ということもよく考えて

こうして考えますと、入金ボーナスというのはXMならばかなり底堅いものがありますが、FBSですと数字だけが独り歩きしている割には中身は大したものではなく、むしろIBのキャッシュバック口座を利用したほうがボーナス支給よりも確実でプラスに働くことさえ感じる次第です。各社の運用規定を熟知してから使い始めませんと売買資金にかかわることだけに勘違いしているととんでもない損失につながりかねず、十分な理解をして臨むことが必要であることを改めて感じさせられます。