為替ニュース一覧


11月6日から11月10日の為替ニュースについてまとめています。

米)税制改革案について


9日公表された米上院財政委員会の税制改革法案で、法人税減税を2019年に先送りするという内容が盛り込まれていたことを受けて米税制改革への不透明感が広がったことを背景に、ニューヨーク市場ではドル売り円買いが優勢になりました。

ドル円は113.69円から113.27円まで、ユーロ円は132.23円から132.05円まで急落しました。またユーロドルは1ユーロ=1.1600ドルから1.1655ドルまで上昇し、日中高値を更新しました。

サウジアラビア汚職摘発について

サウジアラビアの反汚職委員会は4日、アルワリード・ビン・タラール氏を含む王子11人と現職大臣4人ら数十人を拘束したと、現地メディアの「アルアラビーヤ」が報じました。

反汚職委員会とは今月4日サルマン国王の命令により新たに設立されたもので、汚職に関与した疑いのある人物の拘束や海外渡航の禁止、資産の凍結をする権限を持ちます。同委員会のトップは次期王位継承者のムハンマド皇太子で、今回の拘束はムハンマド皇太子による王位継承に向けた反対派勢力の粛清とみられています。

市場は一連の騒動を受けてサウジアラビアの政治が不安定化するのではとの懸念が広がり資源国通貨が上昇、ドル円は113円台後半まで下落しました。

トランプ大統領来日について

トランプ大統領は5日、12日間のアジア歴訪最初の訪問国として日本を訪れました。

トランプ大統領の来日日程

▼11月5日羽田空港に到着
横田基地で米軍や航空自衛隊を視察
昼食会(非公式)
霞ヶ関カンツリーでゴルフ外交
夕食会(非公式)
都内ホテルに宿泊

▼11月6日天皇皇后両陛下と会見
日米首脳会談
北朝鮮拉致被害者家族と面会
都内ホテルに宿泊

▼11月7日
離日(韓国へ移動)

天皇皇后両陛下と会見

6日午前、トランプ大統領は天皇皇后陛下と会見するためメラニア夫人と共に皇居を訪れました。
トランプ大統領が「日米関係はかつてなく良好です」と述べたことに対し陛下は「両国はかつて戦争をした歴史がありますが、その後の日米の友好関係、米国からの支援により今日の日本があるのだと思います」と応じられ、和やかな雰囲気で約20分に渡り会見が執り行われました。

日米首脳会談

6日午後トランプ大統領の就任後5度目となる日米首脳会談が行われ、北朝鮮に対する圧力強化を確認しました。
両首脳は北朝鮮について、核・ミサイル開発を中断させるため「対話のための対話は意味がない」とした上で、「あらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくこと」で意見が完全に一致したことを明らかにしました。

さらに「中国が北朝鮮に対して圧力を強めていることを歓迎し、さらに大きな役割を果たすことが重要であることでも一致した」と強調しました。

北朝鮮拉致被害者家族と面会

トランプ大統領は拉致被害者の話に耳を傾けた後、北朝鮮による拉致について「とんでもない不名誉な行為」と強調した上で、「拉致をしたのは北朝鮮であり、我々は安倍総理大臣と拉致被害者を肉親のもとに帰すよう努力する」と述べました。
また安倍首相も国際社会との連携を強化し、拉致問題の解決に向けて全力を尽くしていく考えを示しました。

日経平均株価の急失速について


9日の東京市場では、日経平均が一時450円超となる高値を付けたことで、ドル円は114.07付近まで上昇しましたが、午後に日経平均が390円安まで急落したことを背景に安全資産である円への需要が高まったことからドル円は114円付近から113.44円まで下落しました。

10日の東京市場では午後に入り日経平均の下げが小幅になったことや米債利回りが安定(しっかり)したことが材料視され、ドル円は113円台半ばを超える場面がありましたが上値は限定的で、113円台前半を中心とした揉み合いで落ち着いた値動きとなりました。

NZ)RBNZ政策金利について


9日朝方、ニュージーランド中銀が声明で「インフレ目標はこれまでの予定より早期に達成されるだろう」と発表し、インフレが2%に到達する時期の予想を2019年第1四半期から18年第2四半期に前倒ししたことを受けてNZドル買いの反応を見せ、NZドル・ドルは0.69台後半へと上昇した後0.69台半ばで揉み合いに、NZドル円は79円台へ上昇しました。