強制ロスカットは結果として大敗を意味する
強制ロスカットとは
FX(外国為替証拠金取引)では、資金を証拠金として預け、レバレッジを効かせて大きな金額の取引をすることが可能になっています。それがFXの魅力のひとつですが、許容以上の損失を抱えてしまうと、元本割れになるリスクもあります。
そこで最も避けたい事態が「強制ロスカット」です。FX業者によって損失を確定されてしまい、強制的に決済されることをいいます。
為替レートは絶えず変動していますが、いつまでも上昇し続けたり、下落し続けたりすることはありません。どこかでは反転するものです。つまりよほど高値でロングポジションを保有したり、よほどの安値でショートポジションを保有しない限り、いずれ価格は戻ってきます。
含み損が膨らんでも、損失が確定したわけではありませんので、トレンドが転換期を迎えれば、含み損は縮小していき、利益に変わることもあるのです。しかし、その前に強制ロスカットされてしまうと、その可能性を断たれてしまいます。大きな損失を出したという結果だけが残るのです。
それが強制ロスカットであり、強制ロスカットになるということは、トレーダーの負けを意味します。そうならないためにトレーダーは損切り(ストップロス注文)を入れておきます。最小限の損失に抑えて、強制ロスカットになることを避けるためです。
強制ロスカットは強制的な損切りともいえます。国内のFX業者を利用する場合は、ゼロカットがありませんので、証拠金維持率がマイナスとなり、借金返済の追証が発生する可能性があるからです。それを防止するためには、強制ロスカットは重要な機能なのです。
ただし、確実に機能するという保証はなく、2015年のスイスフランショックの際の暴落時には、国内のFX業者の多くが取引停止となり、強制ロスカットが機能せず、追証が発生していますので注意が必要です。
国内のFX業者の強制ロスカットの目安ライン
ゼロカットがない国内のFX業者は、スイスフランショックのような事態を想定して、強制ロスカットのラインを高く設定しています。証拠金維持率が100%を下回った瞬間に強制ロスカットになるようなケースもあるほどです。
国内のFX業者の目安としては、証拠金維持率が100%を下回った時点でマージンコール、50%を下回った時点で強制ロスカットです。マージンコールが発生すると、決められた期限までに入金して証拠金を増やすか、ポジションの一部を決済して証拠金維持率を高めるか、いずれかの対応が必要になります。期限までに証拠金維持率を100%以上にできなければ、やはり強制ロスカットされてしまいます。
つまり、国内のFX業者を利用している場合、証拠金維持率が100%を下回るとマージンコール=強制ロスカットと考えておくべきです。証拠金維持率は常時200%前後をキープし、100%が近づいてきたらすぐに対応が必要になります。
さらに国内のFX業者であればレバレッジも最大25倍と決まっているので、少額の資金ではすぐに強制ロスカットになってしまいます。ですから国内のFX業者を利用して、少額で勝つことはかなり難しいといえるでしょう。
また国内の一部のFX業者では、証拠金維持率が200%を下回るとマージンコールというケースもありますので注意が必要です。この場合、潤沢な資金が用意できないと、強制ロスカットを繰り返す恐れがあるからです。
レバレッジの違い、ゼロカットの違い、強制ロスカットの違い、この3点に関しては、国内のFX業者と海外のFX業者でかなりの差があります。この差があるからこそ、海外のFX業者を利用する日本人トレーダーが増えているのです。
XM(XMTrading)の強制ロスカットライン
XM(XMTrading)の強制ロスカットラインはどこか
それでは海外のFX業者の中でもダントツで一番人気を誇る「XM」(XMTrading)では、強制ロスカットのラインはどこに設定されているのでしょうか?
答えは「証拠金維持率20%」です。国内のFX業者と比較するとかなり低めに設定されていることに驚きます。ゼロ%ギリギリのラインです。つまり証拠金維持率が30%でも強制ロスカットはされないということになります。
そんな低い証拠金維持率では、突発的な急落で証拠金がマイナスになるのでは? と心配になる人もいるかもしれませんが、XMはゼロカットを採用しているので、その心配は杞憂です。マイナスになった分はすべてXMが背負ってくれる仕組みになっています。だからこそ888倍という超ハイレバレッジでもチャレンジできるのです。
ちなみにXMのマージンコールは、証拠金維持率が50%を下回った時点になります。MT4やMT5といったトレードプラットフォームで常に確認できるようになっています。
XMでは両建てすると証拠金がゼロになりますので、いくら上昇しても、下落しても証拠金維持率はまったく変わらないのですが、片方のポジションを決済した際には、証拠金が突然発生することになります。ここで証拠金維持率が20%を下回っていると、強制ロスカットになりますので注意が必要です。
強制ロスカットラインが低いからこそ耐えられる
証拠金維持率が20%を下回って強制ロスカットになってしまった場合、資金は元本割れしたどころか、ほとんど残されていない状態です。この点にだけ注目すると、証拠金維持率が100%を下回った時点で強制ロスカットになった方が良いと考えられます。
しかし、為替相場の80%近くが狭いレンジを上下する「レンジ相場」です。上がるにしても下がるにしてもある程度の限度があるのです。レンジ相場で勝つポイントは、「どこまで含み損に耐えられるか」ということになります。
強制ロスカットラインが低いということは、実効レバレッジにさえ気をつければ、それだけ含み損に耐えられるのです。ひっくり返すことができる可能性が高まります。
もちろん事前にレンジを想定して、それをブレークするような強いトレンドが発生した場合は損切りする必要がありますので、しっかりとしたテクニカル分析が大切です。
XMのレバレッジの高さと、強制ロスカットのラインの低さを上手く活用していけば、勝つためのトレードの幅は広がるでしょう。国内のFX業者だと、どうしても「損切り貧乏」になってしまうという悩みを抱えているのであれば、XMで新しいストラテジを構築してみるのもいいのではないでしょうか。