為替ニュース一覧


10月9日から10月13日の為替ニュースについてまとめています。

FОМC声明(9月19日・20日開催分)について

米)FOMC議事録(9月19日・20日開催分)

▼参加者の多くが年内の追加利上げが正当化されると判断

▼数人の参加者が利上げは確信が持てる今後のデータ次第だと指摘

▼参加者の多くが低インフレは一時的な要因のみによるものではないと懸念

▼数人の参加者が利上げはインフレが上昇するまで見送るべきだと指摘

▼インフレ判断に際し、一定の忍耐強さが正当化される

▼参加者の大半が労働市場が強まり賃金が加速すると予測

FRBは今回のFOMC議事録で、10月からバランスシートの縮小を開始する一方、政策金利の据え置きを決定しました。

また、参加者の多くが低インフレは一時的な要因のみによるものではないと懸念していることが明らかになった一方で、参加者の多くが年内の追加利上げが正当化されると判断していることから、市場ではインフレへの懸念が強いとみてドル売りが継続し、日中安値まで値下がりしました。

また13日の東京市場では、ボスティック・アトランタ連銀総裁が「12月の米連邦公開市場委員会で利上げをするかは不明である」と発言したことが売り材料となり、ドル円は一時112円割れ直前まで下落した後、112円台前半で揉み合いとなりました。

カタルーニャ独立問題について

プチデモン首相が10日の演説で「住民投票の結果、カタルーニャ州はスペンから独立する権利を得た」とした上で「中央政府と協議を行うため、独立宣言を数週間見送る」と発言したことにより、ニューヨーク市場ではユーロが約一週間ぶりとなる高値まで買われた一方、ドルは主要10通貨に対して下げる動きとなりました。

さらに11日、ラホイ首相はプチデモン首相に対して「独立を宣言したのか、していないのか。意図的に曖昧な状況をつくり出している」と強く非難した上で、日本時間の16日17時までに立場を明確にするように伝え、独立を宣言したと認める場合は「19日までに撤回しなければ憲法155条に基づいて州自治権を停止する」と強硬な姿勢を見せたことにより、ユーロドルは1.18台後半まで買われそれに連られる形でポンドも上昇しました。

英)EU離脱交渉について


11日の会見でバルニエ氏が「交渉が暗礁に乗り上げた」と発言したことを受けてポンドが急落し、ポンド円は149円から147円台後半へ、ポンドドルは1.32台後半から1.3150割れとなりましたが、バルニエ氏がイギリス政府に対して、「EU離脱後2年間の移行期間を設ける提案をする」と報じられたことを受けて12日の外為市場ではポンドが前日の急落を埋めるように対ドル、対ユーロで上げに転じました。

しかし13日、メルケル首相の報道官が「移行期間について協議するのは時期尚早である」と発言したことや、ユンケル欧州委員長が「離脱には当初推測されていたよりも時間がかかると思われる」と述べたことにより、一時1分間でポンドが45pips下げる場面がありました。

米)9月消費者物価指数(CPI)について

日本時間の10月13日21時30分に発表された米)9月消費者物価指数(CPI)は、予想の+2.3%を下回り前年比+2.2%となりました。

米)9月消費者物価指数

▼米)9月消費者物価指数(前月比)

前回+0.4% 予想+0.6% 結果+0.5%

▼米)9月消費者物価指数(前年比)

前回+1.9% 予想+2.3% 結果+2.2%

▼米)9月消費者物価指数(コア・前月比)

前回+0.2% 予想+0.2% 結果+0.1%

FOMC議事録で参加者の一部が低インフレに対する懸念していたことが明らかになったことで、今回の消費者物価指数が注目を集めていましたが、この結果を受けてニューヨーク市場ではドル売りが強まり、ドル円は111.70付近まで下げましたがその後は111.90前後での推移となりました。

米)9月小売売上高について

米)9月消費者物価指数(CPI)と同時刻に発表された米)9月小売売上高は予想の+1.7%を下回り、前月比+1.6%となりました。

米)9月小売売上高

▼米)9月小売売上高(前月比)

前回-0.2%(改訂-0.1%) 予想+1.7% 結果+1.6%

▼米)9月除自転車小売売上高(前月比)

前回+0.2%(改訂+0.5%) 予想+0.9% 結果+1.0%

▼米)9月小売売上高(前月比)内訳

建材・園芸+2.1%

自動車販売店+3.6%

ガソリンスタンド+5.8%

電子・家電-1.1%

衣料+0.4%

オンライン小売り+0.5%

外食+0.8%

スポーツ用品・趣味関連-0.2%

大型ハリケーン「ハービー」と「イルマ」の被害で車の買い替えが行われたことにより、自動車販売店は前回の-2.1%から+3.6%と大幅に増加しました。

米)9月消費者物価指数(CPI)と同時刻に発表された米)9月小売売上高は前月比+1.6%と2015年3月以来大幅な伸びとなったものの、予想を下回る結果となりました。

また、米)9月消費者物価指数(CPI)と米)9月小売売上高がどちらも予想を下回ったことが材料視され、米債利回りが2.33%から2.28まで低下した上、ドル円は112.27から11.73まで下落しました。

英)8月鉄工業生産・8月製造業生産について

英)8月鉄工業生産指数・8月製造業生産指数

▼英)8月鉱工業生産指数(前月比)

前回+0.2%(改訂+0.3%) 予想+0.2% 結果+0.2%

▼英)8月製造業生産指数(前月比)

前回+0.5%(改訂+0.4%)  予想+0.2%  結果+0.4%

日本時間10月10日17時30分に発表された英)8月製造業生産指数が予想の+0.2%を上回り+0.4%となったことが好感され、ロンドン市場でポンドドルは一時1.31台後半から1.32台まで上昇しました。