FX取引用語一覧
このページでは、FXで取引を行う上で知っておきたい基本的な取引用語をまとめています。初心者にも分かりやすく解説していますので参考にしていただければ幸いです。
基本のFX取引用語
通貨ペアとは
2国の通貨の組み合わせのことを「通貨ペア」といい、FX会社によって取り扱い通貨ペアは異ります。
左側の通貨のことを主軸通貨、右側の通貨のことを決済通貨といい、取引で発生した利益や損失、スワップ金利などは全て決済通貨で受け取ります。また米ドルを含む通貨ペアのことを「ストレート通貨」または「ドルストレート」といい、米ドルを含まない通貨ペアのことを「クロス通貨」といいます。さらにクロス通貨の中でもユーロ円、ポンド円等の米ドル以外の通貨と円の通貨ペアのことを「クロス円」といいます。
ロングとは
ある通貨ペアで主軸通貨を買うことをロングといい、別名「ロングポジション」「買い建て」「ask(アスク)」「offer(オファー)」ともいいます。USD/JPY(ドル円)で取引をする場合、米ドルを買って日本円を売ることを指します。
ショートとは
ある通貨ペアで主軸通貨を売ることをショートといい、別名「ショート」「ショートポジション」「売り建て」「bid(ビット)」ともいいます。先程とは反対に、米ドルを売って日本円を買うことを指します。
取引単位とは
売買をする際の最小単位のことで、取引単位はFX会社によって異なりますが基本的に、
国内のFX会社の場合→1Lot=1万通貨単位
海外のFX会社の場合→1Lot=10万通貨単位
となります。
また1千通貨単位や100通貨単位、1通貨単位のFX会社も存在します。
例えば1万通貨のFX会社で米ドル円(USD/JPY)、1ドル=100円で取引を行う場合、通貨ペアの左側にあたる通貨を基準とするため、1万ドル(1万ドル×100円=100万円分)毎の取引を行うことになります。
売買手数料とは
売買手数料とは、取引を行う際に必要となる手数料のことを指します。
FXで取引を行う場合、「売買手数料」と「スプレッド」の2種類の取引コストがかかります。
しかし現在は多くのFX会社が売買手数料無料を謳っているため、取引コストを抑えたい場合はスプレッドを比較してFX会社を選ぶ必要があります。
スプレッドとは
Ask(買値)とBid(売値)の差額のことで、差額が大きいことを「スプレッドが広い」といい、差額が小さいことを「スプレッドが狭い」といいます。また、スプレッドが広いほど手数料が高いことを表します。
米ドル円(USD/JPY)1万通貨単位での取引の場合
A社のスプレッドが1銭、B社のスプレッドが0.7銭の場合1回あたりの取引コストは、
A社 1銭(0.01)×10000ドル=100円
B社 3銭(0.003)×10000ドル=300円
1回の取引で200円の差なので10回では2000円、100回だと20000円の差になります。
米ドル円(USD/JPY)10万通貨での取引の場合
A社 1銭(0.01)×100000ドル=1000円
B社 3銭(0.003)×100000ドル=3000円
1回の取引で2000円の差なので10回では20000円、100回だと200000円の差になります。
1回あたりの取引コストとしては2銭の差でも、取引回数の増加に従って取引コストもかさんでいくので、スプレッドに注意してFX会社を選ぶ必要があります。
レバレッジとは
レバレッジとはFX会社の口座に預けたお金の最大25倍までの取引が出来る仕組みのことで、例えば100万円を証拠金として口座に預けた場合、最高でレバレッジ25倍である2500万円の取引を行うことが出来ます。
自分が持っている資産よりも大きな取引が可能になるため、かけるレバレッジが大きくなればなるほどハイリスク・ハイリターンの取引となります。また、国内では規制のためレバレッジをかけられるのは25倍までとなっていますが、海外の場合は最大で1000倍までかけられるFX会社も存在します。
pipsとは
pips(ピップス)とは、小数点以下2桁/4桁で表示される場合の一番小さな値のことを指します。
米ドル円、ユーロ円など円が取引相手となる通貨ペアの場合→1pips=0.01円
ユーロ/米ドル、豪/米ドルなど米ドルが取引相手となる通貨ペアの場合→1pips=0.0001米ドル
pointとは
point(ポイント)とは、最小取引単位のことを指し、小数点以下2桁/4桁と小数点以下3桁/5桁のどちらで表示されている場合でも一番小さな値のことをpointといいます。
小数点以下2桁/4桁で表される場合→1point=1pips
小数点以下3桁/5桁で表される場合→1point=10pips
スワップ金利とは
2通貨間の金利差のことを「スワップ金利」といい、低金利の通貨を売って高金利の通貨を買った場合、その通貨を保有している期間中は差額分の金利を受け取ることが出来ます。
1日のスワップ金利=1年間のスワップ金利 ÷ 365(日)
日本の金利0.1%、トルコの金利8.0%の場合
日本とトルコの金利差は8.0%-0.1%=7.9%
トルコリラを保有している期間は7.9%の金利を得ることが出来ます。1トルコリラ=32円の時に1万通貨の取引を行った場合、金利差7.9%を計算式に当てはめると、
32×10000×7.9%=25280円(1年間のスワップ金利)
25280÷365=69.26円(1日のスワップ金利)となります。
スリッページとは
スリッページとは、クリックした瞬間に大きな相場の変動があった場合などに売買価格と約定時の価格にズレが生じることを指します。
例えばドル円で1ドル100.00円の時に成行注文で買い発注をしたにも関わらず、実際には100.05円で約定されたとします。この場合5銭(0.05円)のスリッページが発生したことになります。
約定力とは
注文を成立させる力を約定力といい、スリッページが小さいことを「約定力が高い」、スリッページが大きいことを「約定力が低い」といいます。
仮にスプレッド0.2銭のFX会社で米ドル円(USD/JPY)1ドル=100.00円で買い注文を出したとします。
2銭のスリッページが発生し、実際に約定したのは100.01円だった場合
この時かかった取引コストはスプレッド0.2銭+スリッページ2銭=1.2銭になります。
また、スプレッド0.5銭のFX会社で米ドル円(USD/JPY)1ドル=100.00円で買い注文を出したとします。
0.5銭のスリッページが発生し、実際に約定したのは100.002円だった場合
この時かかった取引コストはスプレッド0.5銭+スリッページ0.2銭=0.7銭になります。
例を見て分かるように、スプレッドが狭くても約定力が低ければ取引コストがかかってしまうため、ある程度スプレッドが広くても
約定力が高いFX会社を選択することをおすすめします。
損切りとは
相場が、自分が予測していた方向とは逆に動いた場合、それ以上の損失を防ぐために決済を行い損失を確定させることをいいます。
「いつかは相場が戻るかもしれない」とそのままポジションを持っていると損益が拡大してしまい取り返しのつかないことになる恐れがあるため取引をする上であらかじめ損切りルールを決めておき、それを徹底して守ることが重要です。
利食いとは
ポジションを決済して利益を確定させること
買いポジションを保有している時にレートが上昇した場合、反対売買(売り)にて利益を確定させることを「利食い売り」といい、売りポジションを保有している時にレートが下降した場合、反対売買(買い)にて利益を確定させることを「利食い買い」といいます。
マージンコール(追証)とは
証拠金維持率が一定の割合を下回った場合にFX会社から届く通知のことで、
期日内に追加入金するかポジションの一部を決済することで解消することが出来ます。
ロスカット(強制決済)とは
口座に預けている証拠金以上に損失が発生しないための仕組みで、
マージンコールが発生しても何の対処も行わなかった場合、トレーダーにとって不利なレートであったとしてもFX会社が強制的に決済を行う「ロスカット」が行われます。
ロスカットの基準は「必要証拠金維持率〇%を下回った時」といったようにFX会社によって定められていますが、国内FX会社の場合スリッページによりロスカットが行われず口座残高がマイナスになりマイナス分の入金を求められることがあります。
インカムゲインとは
インカムゲインとはスワップ金利のように、保有していることで得られる利益のことを指します。
キャピタルゲインとは
キャピタルゲインとは資産価値の上昇により生じた利益のことで、FXにおけるレートの変動による利益のことを指します。
損小利大とは
「損はなるべく小さく、利益は大きく」という意味で、投資の世界で王道の取引スタイルだといわれています。
相場が自分の予想と反した動きをした時は素直に負けを認めて早々と損切りを行うことで損失を小さく抑えて、相場が予想通りに
動いた時になるべく利益を伸ばすような取引を心掛けていれば例え勝率が低かったとしても最終的には利益が残ります。
ボラティリティとは
価格変動の幅が大きい場合を「ボラティリティが高い」、価格変動の幅が小さい場合を「ボラティリティが低い」といいます。
建値とは
ポジションを建てた(保有した)時の値
米ドル円(USD/JPY)で1ドル=100円の時に買いポジションを保有した場合、建値は100円になります。
値洗いとは
値洗いとは、決済せずに保有しているポジションの時価評価を行うことをいいます。
時価評価した時利益が出ていれば「値洗い益」、損失が出ていれば「値洗い損」といいます。
手仕舞いとは
保有しているポジションを決済することを「手仕舞い」といいます。
買いポジションを持っている場合は売りで決済することを指し、売りポジションを持っている場合は買いで決済することを指します。
塩漬けとは
トレードで、含み損が出てからもも損切りせずにポジションを保有し続けることを指します。
ゼロサムとは
ゼロサムとは、利益と損失を合計するとゼロになることを指します。
移動平均線とは
移動平均線には「加重移動平均線(WMA)」や「指数平滑移動平均線(EMA)」などの種類がありますが、一般的には「単純移動平均線(SMA)」が良く使われています。
単純移動平均線とは一定期間のレートの終値の平均を結んで線で表したもので、指定した期間が短い程線の動きは急になり、実際の相場の動きに近くなります。
また「チャートが移動平均線より上にある時は上昇トレンド」「チャートが移動平均線より下にある時は下降トレンド」というように、移動平均線は売買のタイミングを決める指標になります。
窓開けとは
窓開けとは、金曜日の終値から月曜日の始値の間でレートの差が開くことをいいます。
FXの市場は24時間常に世界中のどこかの市場は開いていて、常に取引が行われています。
アジア市場やヨーロッパ市場、ニューヨーク市場などの主な市場は土日がお休みとなっていますが、イスラム圏のバーレーン市場は土日も開いています。土日のバーレーン市場での値動きはチャートに反映されないため、金曜日の終値から月曜日の始値の間で発生しやすくなります。
窓埋めとは
窓開けが発生した際に、その差を埋めるように徐々に相場が上昇または下降していき、窓が開く前の状態に戻ることをいいます。
証拠金の種類
取引証拠金とは
口座開設時に求められる証拠金のことで、別名「最低証拠金」「初回最低預かり証拠金」「初回最低必要証拠金」といいます。
最近ではほとんどのFX会社が取引証拠金無料のため、必要ない場合が多いです。
必要証拠金とは
取引を行うための担保として最低限必要となるお金のこと
ドル円(1ドル=110円)、1万通貨、レバレッジ25倍の場合
110(為替レート)×10000(取引単位)÷25(レバレッジ)=44,000(必要証拠金)
1万ドルの取引を行うためには4万4千円の必要証拠金が必要となります。
有効証拠金とは
FX口座の中にある資産に評価損益を加減したもので、別名「実質証拠金」「実質保証金」「預託保証金」「純資産」といいます。
有効証拠金=資産合計ー含み損(評価損)
ポジションを決済していない状態での損失を含み損(評価損)、ポジションを決済していない状態での利益を含み益(評価益)といいます。
余剰証拠金とは
余剰証拠金とは、口座に預けている資金(有効証拠金)のうち必要証拠金を差し引いた残高のことを指します。
維持証拠金とは
維持証拠金とは、現在のポジションを維持するために必要な最低額のことを指します。
証拠金維持率とは
証拠金維持率とは、必要証拠金に対する有効証拠金の比率を表したものを指します。
資産合計とは
資産合計とは現在確定している資産のことで、保有しているポジション(評価損益)は計算しません。
チャートの種類
チャートとは
チャートとは「為替相場の値動きをグラフで表したもの」で、
相場の流れが一目で分かるようになっているため、チャートを参考にして今後の値動きを予測しながら取引をするタイミングを決めます。
またチャートには種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
ローソク足チャートとは
「始値」「終値」「高値」「安値」をグラフで表したもので、形がロウソクに似ているためローソク足チャートと呼ばれています。
バーチャートとは
バーチャートとは、相場の値動きを棒線で表したもので3本値のものと4本値のものがあり、3本値は「終値」「高値」「安値」を、4本値は「始値」「終値」「高値」「安値」を表しています。
ラインチャートとは
ラインチャートとは「終値」同士を結んだシンプルなもので、「始値」「高値」「安値」は表示されません。
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