世界中で最も多く使用されているトレードプラットフォーム

MT4とは

FX(外国為替証拠金取引)を自分のパソコンやスマホで行う場合、FX口座を開設した業者が指定するトレードプラットフォームを使用する必要があります。

日本のFX業者の場合、その多くがトレードプラットフォームを独自に開発して提供しています。ですから、各業者によって操作性も異なれば、テクニカル分析に利用できるインジケーターの種類も異なります。

一方で、海外のFX業者の特徴は、そのほとんどが共通するトレードプラットフォームを利用可能だということです。その中で、世界で最も多く使用されているのが、ロシアのMeta Quotes Software社が開発し、無料提供している「Meta Trader4」(MT4、メタトレーダー4)になります。

MT4を利用しているトレーダーの数が世界で数百万人と言われており、MT4を用いているFX業者は実に1,000社以上にのぼります。

MT4と言われても、日本国内だけのFX業者で取引していると、あまり馴染みがないかもしれませんが、世界規模で見てみると最もメジャーなトレードプラットフォームだということがわかります。

海外のFX業者で、日本人トレーダーから圧倒的な支持を受けている「XM」(XMTrading)でもMT4の利用が可能です。Windowsだけでなく、Macにも対応しています。

MT4のメリット

なぜMT4がここまで多くの人に使われているのでしょうか? MT4を利用するメリットとはどのようなものがあるのでしょうか?

MT4は動作スピードも速く、搭載しているインジケーターも50種類以上あります。国内のFX業者が提供するトレードプラットフォームでは、そこまでインジケーターが充実しているわけではありません。

MT4はMQLというプログラミング言語を搭載しており、MQL4 IDE(Integrated Development Environment、統合開発環境)によって、インジケーターを自分で開発することができます。世界中のトレーダーが開発した独自のインジケーターが無料で提供されてもいるのです。

このようなインジケーターを「カスタムインジケーター」と呼びますが、それを含めるともはや数万に及ぶ豊富なインジケーターが利用できることになるのです。

また、MT4は「システムトレード」にも対応できるようになっています。自動売買プログラムの「EA」(Expert Adviser)をインストールすることで、システムトレードを始めることができますが、こちらもMQL4 IDEによって自分で開発可能です。

MT4で利用できるEAの種類も豊富です。しかもEAを利用した後の検証が可能になっています。こうして、世界中の優れたインジケーターやEAを活用しながら、自分に合った、自分だけの売買ロジックを構築していくことができるのです。

国内のFX業者のトレードプラットフォームだと、土曜や日曜がメンテナンスのために起動できず、チャート分析ができないという不自由さがありますが、MT4であれば土曜や日曜でも起動でき、いつでもチャート分析が可能になっています。

まさにFXに勝つための分析、勝つためのトレードができる上級者向けのトレードプラットフォームこそが、MT4なのです。

MT4のデメリット

使いこなせるようになれば、MT4に問題となるようなデメリットはありません。仮にあったとしてもメリットから比較すると小さなものです。

ただし、ポイントは「使いこなせたら」という前提です。FX初心者が扱うにはややハードルが高いと言えます。国内のFX業者はFX初心者向けにトレードプラットフォームを開発しているために、インジケーターなり自動売買ツールが絞りやすく、あまり悩む必要がありません。

選択肢が比較できないほど広がるがために、トレーダーの力量が問われることになるのが、MT4です。FX中級者であれば使いこなすことはできるでしょうし、国内のFX業者のトレードプラットフォームを利用する以上の成果を出すことができるはずです。

国内のFX業者のほとんどが「DD方式」(ディーリング・デスク)のため、トレーダーの利益が業者の損失となり、トレーダーの損失が業者の利益になるような仕組みになっています。国内では勝つトレーダーが増えないように、MT4を採用していないとも考えられます。

国内のFX業者ではあまり採用されていないために、MT4に「慣れていない」というのがデメリットに数えられますが、これはMT4のデメリットというよりも、日本人トレーダーのデメリットと言えます。

XMは「NDD方式」(ノーディーリング・デスク)のために、トレーダーが勝って利益を出し、トレードの回数を増やしてもらえることが業者の利益にもなります。だからこそ積極的にXMはMT4を採用したのです。

ちなみに、EAを利用したシステムトレードの場合、パソコンの電源を落とすと中断してしまいます。24時間システムトレードを続けていくためには、24時間パソコンを起動しておく必要があります。こちらに関してはVPS(仮想専用サーバー)で補うことが可能です。

XM(XMTrading)では、MT5も利用できる

2005年に開発されたMT4ですが、2010年には新たにMT5が開発されています。それぞれアップデートを繰り返してきましたが、現在ではMT4のアップデートは終了しています。今後はMT5がどんどん進化していくことになりそうです。

ただし、海外のFX業者でもMT5を導入している業者はわずかです。操作性はMT4よりも優れており、ローソク足チャートの時間足などもMT4の9種類に対して、MT5は21種類となっているなどのメリットがありますが、まだそこまで普及しているわけではありませんので、カスタムインジケーターはMT4と比較すると少ない状態ですし、EAについても同様です。

海外のFX業者の大手であるXMでは、MT4とMT5のどちらを利用するのか選ぶことができます。アップデートが今後も続くのはMT5だけに、MT5にも慣れていきたいところです。しかし、現状ではMT4の方が成果に繋がるような環境になっています。

XMでは最大8つのFX口座を開設することができますので、MT4、MT5のどちらも利用できる環境を整えておくのがいいのではないでしょうか。

国内のFX業者だけでトレードしていると、どうしても使いやすく、わかりやすいインジケーターや自動売買ツールに頼ってしまいますが、もっと深く分析し、もっと勝てるストラテジを身につけるためにも、MT4やMT5は利用してみる必要があるはずです。